雨降る街の子のうた
ひだかたけし

雨降りの日に
部屋に篭もり
ひとり積み木を
積んでいく子に

 涼やかな風、
  すーっと一筋
 網戸から

まばたき
二度、三度
見開かれた眼、
積まれゆく積み木
色とりどりの形、
成しいくのを
見入る、見入る子の
この世界に活き活き生きて
在ることの涼やかな歓び

すーっと一筋 網戸から

雨降る街に流れ出す



自由詩 雨降る街の子のうた Copyright ひだかたけし 2024-05-28 17:02:52
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