聖者より明るい微笑み。
秋葉竹


  

そら、を
蓋だと
云ったひとがいた。

わたしには
それがみえない、

冬の名残りがある雨の
冷たい曇天。
そのあとで
やって来るのは闇の夜
肌刺す風がヒュウ!と吹く。

窓にもたれて透けかけてるの。
争うことを避けるため、

生は死だ、と
云い放てた十代の
愚かしい唇よ。

あはは、輝かしい?

そくぶつてきに
わたしには
それが
謎ではあったが。

いまになっても
愛も変わらず
愚かしい人類のなれの果てだな、君は。
って。
おまえも、そうじゃん。

いま。
半分くらい、生きたかなぁ?
あるいは、ななぶ?
まさか、キューブ、ってことは
なかっておくれ。

そら、を
蓋だと
云ったひとがいた。

だけれども。

そら、には
キラッキラの天使がまるで
うみの魚のような多種多様な生き様で
泳いでいるのを知っている

わたしも、いるし。

生きねば、と。

だれかがつぶやく顔をみて。

笑うことは
べつに容易かろうが、

生きること、
それじたいを
楽しみ、と

笑えるものにこそ、
あなたは
成りたかったのかな、
わたしは
あなたのことけっこう好きかも

なんで。

胸をひらいて
あなたを感じることにする。

笑うことは、
わたしも好きなので。

そぉいえばむかし。

一粒の麦、
ってはなし聴いて
しばらくずーっと考え込んで
閉じた目を開けたとき
このひとのためなら
捧げられるかも、
とか、
想わせてくれたヤツ。
聖者よりは
明るい微笑みを浮かべてた
あのひとは
いま
どぉしているのだろうか?













自由詩 聖者より明るい微笑み。 Copyright 秋葉竹 2024-03-24 19:00:39
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