猫の女の瞳には。
秋葉竹

 

あたし、
ほんとは
猫なんだ。

猫の世界は悲しみが
ただの人間さまからみれば
立てない地軸で廻ってる。

そんな感じで、いいのかにゃ〜?

猫の世界は純愛が
こぼれる金の砂のよう
罪の重さに耐えられず
夜空に散らばる星になる。

そんな気分で、いいのかにゃ〜?

ダイヤモンドの、音の波
もっとも大事な、悲しみと
あの三日月が、突き刺ささる
深夜の胸の、膨らみを
眺めあげられ、てるほうが、
幸せなのかもしれないにゃ〜、
ていうより、猫ならば、
爪研ぎながら、幸せに。
あんまりちゃんとは、知らないが、
なににも迷わず、そう祈る。

ほんとにそれで、いいのかにゃ〜?

あたし、
ほんとは、
猫なのに。

しっかりしっとりしっぼりと
流れつづける愛の肌。
えらばれつづける悲しみの
耐えかたを知る猫はいず、
猫の女は啼きながら、
青い瞳に涙溜め、
そっとリボンを胸につけ
人間さまに憧れる。

あたし、
ほんとは、
猫だから。

あたし、
ほんとは、
憧れる。

けれども、
それで、
いいのかにゃ〜?









自由詩 猫の女の瞳には。 Copyright 秋葉竹 2024-03-24 05:20:00
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