やわらかにも
アラガイs
かろやかに私の肌を包み込む羽毛よ
すっ ぽりつぶれる顔を覆い隠してもその鼻息はつめたい
かたい なかゆびの先でいまをもみ消して あの指先の悶えはいまでもフロアンによみがえる
わたしの膝元で眠るメインクゥンの紗々 あの毛の手触りは毛布に包まれて眠る幼子のわたし
思いがけなく旅先の窓から見つめた黒い鴉と 戯れるキタキツネの 真綿に白い雪が跳ねてちらちらとてもまぶしかった
つめたい外気に照らされてあたたかな手のひら
トリフォーの柔らかい肌に思春期を奪われる ナタリーが突き放す透明な視線 女の胸のかたち 太い鉛筆の線
ギターを手にしたのは腰のくびれがあるから しなやかにくねる左指の先に 寝室の窓くすり指ほど開けてしまえば
ゆめまわし
誘われるほどに夜風を抱き寄せる