夢十夜 ⑨
レタス

首の無い男が梨を皮ごと食べていた
「坊… 食べるか?」と袋を差し出した
ぼくは怖くなって逃げだした
八百屋の留吉さんは首を掲げる写真を人に見せる
どうやら首の無い男は留吉さんに用があるようだった
ぼくは家に帰り布団を被った

祖母と一緒に買い物がてら
金寿司の店に立ち寄った
祖母は大将と世間話をしていた
大将はぼくにトロを握ってくれた
とても美味しかった



           初出 日本WEB詩人会 2024/03/17


自由詩 夢十夜 ⑨ Copyright レタス 2024-03-17 07:03:32
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