流雲
秋葉竹
いくせんまんのやさしさで
あかるいよるを私に頂戴
ジメジメとした闇は好きだわ
なんてゆうのは強がりだから
いくせんまんのあわれみで
すてきなよるを私に頂戴
月がかたむく幻想的な
サーカスみたいな星空が好き
いくせんまんのせつなさで
なきたいよるを私に頂戴
とおくの山にとうめいな
愛があるとか戯れを聴く
いくせんまんのあめのおと
ぬれてるよるを私に頂戴
ゆっくり傾く甘い吐息を
私の耳に吹きかけないで
いくせんまんのほしぞらが
きらめくよるを私に頂戴
窓にはじける夢の泡
よるは更けゆく雲は流れる