夢空
秋葉竹
(短歌七首)
爪痕が
握りしめてる掌に
三日月みたいに残る格子戸
きみの声
だれもいないと抱きしめて
ちいさな意味を問いたい雪の日
べにいろの
人差し指の爪が刺す
じぶんじしんのうすい心臓
柿の種
みたいにぽりぽり食べる夢
バクよりいっぱい夢を食べたい
ただ覆い
かぶさるみたいにあつくるしい
棄て切れなかった星降る夢空
からだふく
やさしい言葉がこそばゆく
不貞寝をしてても笑ってしまう
美味しくて
おかわりしたいなんていう
甘めのココアの香りと眠るよ
短歌
夢空
Copyright
秋葉竹
2024-03-01 18:30:57