石の階段
ひだかたけし

抹消され
ては、
現れ 現れ
ては、
抹消され

異様な謎 謎の異様
死を前にして
終止符打つこと無く
絶えず律動し続け

 階段を昇る
 宙空に浮き
 枯れ草散らばる
 石の階段 を 昇る

  空の冷ややか蒼く
   燃え盛る大地の荒涼と
  若人輝く顔の老人枯れ果て

 階段を昇る
 それでも昇る
 枯れ草踏み締め
 昇る 石の階段 を

深緑に色付いた林の群れ青空に揺れ
広やか河の水の清流流れ始め
雪に覆われた街並み白銀に突出し
千切れた真紅の断片横へ横へと繋がり
黄金に輝く銀杏並木に囲まれ
純白の雪道が伸びる伸びる何処迄も

 ∴

現れ 
ては、
抹消され 抹消され
ては、
現れ

異様な謎 謎の異様
生を前にして
終止符打つべく
絶えず律動し続け

私は逝く、逝きて門をくぐり新生する、

 枯れ草散らばる石の階段を

聖なる未知へ 此処で此の世界で





自由詩 石の階段 Copyright ひだかたけし 2024-02-10 16:56:02
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