桔梗
レタス

雪渓を登りつめ
一息を吐いた

其処は花々のサンクチュアリ
ぼくを燦々と迎えてくれた

写真に撮ろうとするけれど
その美しさはレンズを透しても再現できない
山に登る者だけにその秘密を明かしてくれる

傍らにチシマギキョウが凛と咲いていた
さまざまな花々が賑やかに咲いているのに
その楚々とした立ち姿に
ぼくは誘われた

永遠の愛はあるのか
若い頃は傷つき 傷つけた

今になってその欠片を知る


            

               初出 日本WEB詩人会 2024/2/07


自由詩 桔梗 Copyright レタス 2024-02-07 21:43:09
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