意識の光景29
ひだかたけし

凍結した滝流れの透明な巨大、

ふと定位する白い部屋にひとり居て
清らかな陽射しに瞬きしながら息し

亀裂走り行く大地のゆるやかに確実に
ぶっとい虹の根元侵食する悪なる力動

 純白の肌に霊性の宿り、
 色彩の渦巻きに昇る陽、
 人間世界の呻きから遠く

ヘッドライトに照らされ濡れ光る
アスファルト車列の動かぬ夜の闇

 闇の空間の次第狭まり消失し
   精神の光に出逢う 
 凍結した滝流れの巨大な透明、

意識炸裂する瞬間に 次元の壁突き破られ




自由詩 意識の光景29 Copyright ひだかたけし 2024-01-30 21:37:39
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