不機嫌な朝(改訂)
ひだかたけし

溢れ出る悪意の
果実を丸ごと搾り切り

奥底から表層へ

 広がる原野 聳える岩峰

足元は見えずに
痕跡だけ
浮かび上がり
粉々に四散する
声の断片

不機嫌な朝に夕べを夢観て
終わりから逆算される日々
響きヒビキ冷え冷え覚醒し

(僕たちは瀑布に呑まれ
たまには気楽に
嫌なこと忘れて
大地にナイフを突き刺し
河と成り大洋へ至る)

 粉々に四散した声、

   五線譜を引き裂き
 
 溢れ出る悪意に

トドメを刺す



フリーズした画面
ゆるり柔らか解凍
微かな斜光の兆し、

 荘厳な夢の夕べ

真白く始動する。













自由詩 不機嫌な朝(改訂) Copyright ひだかたけし 2024-01-24 16:50:20
notebook Home 戻る