エス
303.com





これは
逃げているわけではなくて

愛っていうのは

夜になったら
月が昇るようなものです

何もうまくいかない、どうしようもない時に
こぼす汚れた涙

ええ、

あなたは正しいことをして下さい
いつものように

悲しみと寂しさが
孤独に名前を変えて
誰かを待っていました

これも死ぬまでの話

あなたには
意味もなく役にも立たない
心を見付ける目があったのです

それだけでもう
私は充分幸せです

踊る相手を
選べない夜って
嘘が吐けなくて
素敵ですね

時間です
少なくとも
あなたはきっと
誰も
置き去りにしないで
それもまた
正しいことだからです





自由詩 エス Copyright 303.com 2023-12-22 07:22:30
notebook Home 戻る