ガントリークレーン
本田憲嵩
夕景、
いちにちの役割を終えて、
港の工業王国に静かにそびえたっている、
ぼくのちょっとした、すこし傾いた、
鉄骨のキャッスル、
工場の七階から、
淀んだ窓を開け放って、今日も少しだけながめている、
とても不格好なキリン、
のように、
夕日にあかく染まりながら、
夕日の海のはるか向こう、
あしたの青い海をただじっと静かに見つめている、
あるいは、
うみどりが羽をやすめている、
岸壁のクレーン、
自由詩
ガントリークレーン
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本田憲嵩
2023-12-21 01:01:44
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