聖誕祭
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 時が過ぎる音がする

皆もう薄々と気が付いてる

街路樹を光らすだけじゃ

自分たちの涙を止められないこと

 それはゆっくりと流れる河の音

傷口に群がるハエさえ追い払えないで

ゆっくりと餌になっていくことを

現実だと受け入れられないだけ

 壊れたものからは壊れたものが生まれる

もう生きていることに価値はなくなり

使い物にならないと知れば棄てられる

主人は自分たちの食卓さえ守れればいい

 赤黒い腐った血の色をした大河

それでも魂は繋がっていくだろう

もうどうやっても見えない深みの底で

燦燦と輝く太陽のように昇るのだろう

 希望なんて、思い描くことさえないのに

サンタクロースがやって来て

まっしろい雪で町は化粧する

贈り物を選ぶ人の凍えた指先

 僕らは何を救えば許されるんだろう


自由詩 聖誕祭 Copyright 303.com 2023-12-04 20:29:58
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