綿の部屋
はるな


わたしには、これが、生活なのか、感情なのか、問題なのか気の迷いなのかもうわからず、砦のように敷き詰めた綿の部屋で、あとからあとから湧いてくる埃を集めて捨てている。壊れた予測変換機能付きの思考、締まりのわるい栓、膨張する過去、そういったものに綿を敷いて敷いている。名前を手放して行く作業です、わたしが、うまくできたのは、わたしみたいにしてることだけだったと思う。


散文(批評随筆小説等) 綿の部屋 Copyright はるな 2023-12-01 18:46:31
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