魂の鉄橋
ひだかたけし

すんと湧いて
すぅうと透ける
うっすら凍り付いた
たましいの音階波打ち

ぽっとぱっと灯る響きの光
鉄橋のなかを疾駆していく
空の青み際立ち笑いながら

 たましいの音階波打ち
 うっすら熱気帯び
 すぅうと透ける
 すんと湧いて

霊性の一歩手前、
神様が思案げに
顔を覗き込む

 鋼の冬近付きながらうねり蠢き
 鳥たちのとっくに去っていった
 うずくまる人間の群れ後にして
 
時間だけひたすら
妥協の余地無く過ぎ
霊性の一歩手前に神様、
たましいの音階を昇り降り

うずくまり凍り付いた人間の群れ指差す、

鳥たちのとっくに去っていったこと改め新た眼差し
〈そのまま死してぼんやり暗闇に包まれた光の国へ行くのか?〉と尋ねる

 ぽっとぱっと灯る光の響き
 鉄橋のなかを疾駆していく
 空の青み際立ち笑い飛ばし

魂の輪郭を
意識の開ける
明るみに手探りし
日々の過ぎ行く響き確かに

ヒビキ確かに私性超え伸び拡がる、

沸き立つ朱の血潮を意識に輝き立たせ。
















自由詩 魂の鉄橋 Copyright ひだかたけし 2023-10-22 17:21:32
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