一ふき風の
ひだかたけし

風 一吹き、

風景の

すきとほり

あける荒涼の光景の、

わたし何想うことなく只集中し

風一吹きの感触包まれて白手伸ばす、

 一ふき風のふとどよめく感情

その内に在るもの、
その底に潜むもの、

高貴な芳しき輝きの 陰惨な光景のどす黒き
中央に座し澄みわたる
空海地平の担う慈悲
父母遥かな故郷の愛
光の降り注ぎ雨の降り頻る深い泉のその抱擁

 ふとどよめく感情に一ふき風の

  *

一ふき風の、

心象

すきとほり

あける荒涼の光景の、

わたし何想うことなく只包容し

時の果てる迄、

この意識の澄みやかさ生き究める







 


自由詩 一ふき風の Copyright ひだかたけし 2023-09-21 16:45:12
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