砂漠(草稿 II)
ryinx


砂を、食べている
無限に広がる
砂漠で

時々蜘蛛を、見つける
その、内臓も食べる。

そうして今日も
照りつける太陽に焼かれて
流れ出る汗と熱に

揺れる視界に
方向感覚はない

遠く、に水源が見えて
足を引きずりながら、
いつまでも追いかけるが、

決して辿り着く事が出来ない

なんとか逃げ延びたと思った
しかし、今となっては
身体がいう事をきかない
日の照り返しが、眩しい。

水、が飲みたい。
此処、から逃れる事
以上、に

この脱水状態と
朦朧とした、視界で


だけを食べている。

水、が飲みたい、
夜には、
砂の中で眠る。

日の射し込む頃に、
身体から血が抜けて


目が覚めて、
眩しすぎる光に
眼を
開く事が出来ない。

朦朧として、
右手で
かろうじて、
掴みとった砂を
口に入れる






自由詩 砂漠(草稿 II) Copyright ryinx 2023-08-18 03:31:58
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