手のひらの丘
そらの珊瑚

雨の気配を感じて手のひらを空へ差し出す

つるりとして
なだらかな
わたしの丘に
今日の雨粒が流れたら
くぼ地の枯れた水路が
一瞬よみがえる
かつて
そこへ流して遊んだ
笹の葉や
野の花、
白い羽も

小さな世界の
失っても
また帰ってくることなんかを
あなたの丘も
きっと覚えていて


自由詩 手のひらの丘 Copyright そらの珊瑚 2023-07-12 15:20:40
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