銀薔薇

鏡に映る自分
ずっと眺めていると
どっちが本当の自分なのか
分からなくなる

誰もが感じる
そんな感覚

私は目を閉じた
残像だけが残る
闇の世界
その向こうの
鏡の中の私は
同じように
瞳を閉じているのだろうか
それとも
見開いた瞳で
私を見つめているのだろうか

不安になって
私はそっと目を開く
そこには
眼の開いた私が映っていて
安堵する

窓から
入り込む風
髪が揺れた
鏡の私も
髪が揺れた


あれっ
風を感じない


私はどっち


自由詩Copyright 銀薔薇 2023-07-11 20:00:08
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