海辺の情景
花形新次

女を後ろ手に縛ると
椅子に座らせ
その前で俺は下着を下ろした
女が目を逸らすと
髪を掴んで
俺の股関が見えるように
顔を引き寄せた

「おまえに訊く
俺のポコチンは標準サイズだよな?」

女は吐き捨てるように
「どこがっ、超短小だよ!」
と言った

俺は女の横面を張って言った
「もう一度だけチャンスをやる
俺のポコチンは標準サイズだよな?」

女は憎しみの表情を露にして
「小学一年生の大きさだよ!」
と応えた

俺はゆっくりと下着をもとに戻すと
デスクの引き出しから
拳銃を取り出した

「俺のポコチンは、ひょ」
「ミニウインナーだよ!」

ズキューーーーン!!

俺はカーテンを開いて
海を見ながら煙草に火をつけた

「俺のポコチンは標準サイズのはずだ」

煙草を持つ手が微かに震えていた
俺には今すぐに明確な応えが必要なのだ

スマートフォンを取り出すと
別の店に電話を入れた










自由詩 海辺の情景 Copyright 花形新次 2023-05-03 23:34:43
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