「クレクレ星人の独り言8、正しい貨幣観を理解しよう。」
ジム・プリマス
正しい貨幣観に気づくと、財務省の官僚を筆頭にした、財政均衡主義者や、財務省の御用学者や、その取り巻きの財政破綻論者や、訳の分からない緊縮財政派の主張していることが、バカバカしすぎて、とても聞いていられないようになる。
こんなバカな連中に乗せられて、それを嬉々として煽るマスコミにも呆れるが、こんな手合いのために大多数の国民が騙されて、連中を支持して、日本という国が滅びようとしているのだから始末に終えない。
貨幣は銀行が金を貸す時と、国が財政出動した時に、信用創造によって、無から有を生むように創造される。かなり信じがたい、納得するのに時間が必要かもしれないことだが、それが事実だ。
国の赤字国債1230兆円は、国が国民を含めた民間の側に提供した、貨幣の総額にしか過ぎないし、税は財源ではない。国家予算は国債発行という貨幣供給によって賄い、その後で、税として貨幣を回収して、回収した貨幣は国債と相殺されて、消える。それが事実だ。
国の貨幣の供給量が多すぎると、モノやサービスに対する貨幣の価値が下がりすぎてインフレになるが、インフレ率を見ながら、貨幣の流通量を調整することが、必要なことは確かだ。そのために、流通する貨幣の一部を税で回収している。それらの財政政策を適切に行えばハイパーインフレは回避できる。それが事実だ。
デフレとは、品質の良いモノや、質の良いサービスを、適正な価格で提供しても、それが全く、売れないということだ。そうなるとモノやサービスの値段を下げるしかなく、最後にはその産業自体が成り立たなくなり、供給能力の棄損が起こる。
あらゆる供給能力が棄損され、まず、さまざまのモノやサービスの質が低下するだろう。建築現場に経験のある大工が不足し、家が建てられなくだろうと言われたり、流通業界でドライバーが不足して、荷物の到着を遅らせるしかないと、言われたりしていることが、それにあたる。そして、その状況を過ぎると、供給能力の完全な破壊が起こるだろう。今まで、あたりまえに提供されていたモノやサービスが市場から消えてしまう。
一度、供給能力が破壊されると、二度と元通りにならない恐れがある。それはいろんな産業のなかでも少子高齢化が進み、いろんな産業で培われてきた技術、それに携わる人間の技能や、積み重ねてきた経験を、受け継ぐものがいなくなってしまうからだ。国民の貧困化が、それに拍車をかけている。良いモノを作りたいと思っても、どうやって作ればいいのか、分からない。良いサービスを提供したいと思っても、そのノウハウが分からないということになる。
このまま緊縮財政を続けると、デフレ不況が更に悪化して、その結果、日本のあらゆる産業が成り立たなくなり、国内の零細、中小企業の大半は倒産し、大多数の国民は職を失うことになるだろう。供給能力が破壊され、モノやサービスの供給が圧倒的に不足して、貨幣の価値が下がり高度なインフレとなり、戦争の後のような惨状がもたらされるだろう。それが現実だ。
ここまで読んだ人は、目の前が真っ暗になったかもしれない。でも正しい貨幣観を理解して、正しい貨幣観に基づいて状況を見れば話は簡単だ。
国の財源は国債で、国債を発行して、民間の側に貨幣供給すればいい。それもインフレ率を見ながら供給する貨幣の量を調整すればいいのだから、その制約と、もう一つの制約、貨幣を消費しすぎて、資源が枯渇してしまうこと。その二つの制約さえ守れば、国の貨幣供給に限りはない。
積みあがったと財政均衡主義者や、財政破綻論者や、緊縮財政派が騒ぐ赤字国債は、先に書いたように国が今まで国民や民間の側に供給した、貨幣の総額に過ぎないのだから、そもそも一般の国民や民間の企業の収支と、国の収支は大きな違いがある。国には貨幣を発行する権限があるのだから。金がなくなったら刷ればいいのだ。
結論から言えば、国には金があり、金を出せるのだ。厳密に言えば財政法第四条で建設国債以外の赤字国債の発行は禁止されているが、それでは現実の国の財政運営が成り立たないために、特例公債法を設けて赤字国債を発行しているのが現実だ。
国が間違っている緊縮財政路線を転換して、積極財政に舵を切り、各種の減税や、十分な財政出動を、適切に実施すれば、日本のデフレ不況も、物価の高騰も、食料自給率の低下も、農林水産業の衰退も、少子化の問題も、年金や福祉の問題も、東京の一極集中や、地方の衰退も、国民の格差拡大や、貧困化の問題も、老朽化したインフラ整備の問題も、国土強靭化の問題も、国防の問題も、すべて解決できる。但しそれが遅れれば、遅れるほど日本は衰退する。今年、西暦2023年がそのターニングポイントだ。
この拙い文章を最後まで読んでくれた人に、考えてみてほしい、金とは何か、金とはどんな風に生まれるのか、根源的に考え直してみてほしい。それで正しい貨幣観を理解すれば、目の前の閉塞感が、霧が晴れるように開けてゆくだろう。
後書き
一向に進展のない、国の緊縮財政路線、維持の現状に閉塞感を感じて、そのモヤモヤを突き崩したくてこの文章を書いた。おかげで少しすっきりした。
この後はバリバリの緊縮派と新自由主義者の勢力が結託している、某政党が、関西でその勢力を伸ばしていることの、危険性と、その背景のバカバカしさについて書いてみようと思う。