沈黙の思考(改訂)
ひだかたけし

沈黙に
横たわる

肉体は熱を持ち

沈黙が
横たわる

遠い地平線を凝視し
空と大地の光彩とうねり

この小部屋の白壁が震え揺れ動く時、

沈黙、重層し
静かさ 訪れ
なんてたおやかな夕だろう
起動した思考たち、力動増し
私という存在を抉決し生かし



境界が溶け次元と次元が重なる
森を駆け抜けていく白馬たち、
美しくしなやかにいななき
鋭い牙、天空を突き刺す

やがて、夜闇迫って漆黒に蠢き
わたしは死んで生きて何度でも




静かさに
横たわる
肉体に
熱は巡り
静かさが
横たわる

思考に貫かれて
死に貫かれて
包み込む
生きている
という
実感

一歩一歩、

迷いなく水脈を辿り
思考の力感じ取り
在ることの真実に近付き









自由詩 沈黙の思考(改訂) Copyright ひだかたけし 2023-05-01 15:02:30
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