沈黙の思考(改訂)
ひだかたけし
沈黙に
横たわる
肉体は熱を持ち
沈黙が
横たわる
遠い地平線を凝視し
空と大地の光彩とうねり
この小部屋の白壁が震え揺れ動く時、
沈黙、重層し
静かさ 訪れ
なんてたおやかな夕だろう
起動した思考たち、力動増し
私という存在を抉決し生かし
、
境界が溶け次元と次元が重なる
森を駆け抜けていく白馬たち、
美しくしなやかにいななき
鋭い牙、天空を突き刺す
やがて、夜闇迫って漆黒に蠢き
わたしは死んで生きて何度でも
静かさに
横たわる
肉体に
熱は巡り
静かさが
横たわる
思考に貫かれて
死に貫かれて
包み込む
生きている
という
実感
一歩一歩、
迷いなく水脈を辿り
思考の力感じ取り
在ることの真実に近付き