LOVELESS
ミナト 螢

イヤフォンは有線で
曲がり切れない孤独が
頭の中で渦を巻いた

長いノイズは
トイレにも流せないし
寂しい未来を想像する

ずっと信じて来た人に
感謝されたい訳じゃなくて
ただ愛されたかった

今日の雨のように
頬に傷を付けたら
そっと舐めて欲しかった

ワガママばかり言った
捻くれてばかりいた

自分の落ち度を絵にして
綺麗に見せようとした

幼くて情けない
惨めで立ち上がれない

この世界には
沢山の愛が溢れている

そのひとつを
僕が返したのだから
きっと誰かが
幸せになるのだろう


自由詩 LOVELESS Copyright ミナト 螢 2023-04-03 18:21:45
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