天使たちよ、神々よ~この夕べに(改訂)
ひだかたけし
濃密な青を流し込み
暮れゆく空を
眼差し見つめながら
僕は想う
この夕べに舞う天使たちを
この世界の奥深く躍動する神々を
でも、僕は
貴女たちに達していない
未だ全く
ただそのための、
貴女たちに近づくための、
一つの手掛かりに没入しているだけ
流れゆく雲、咲き誇る桜、振り返る友、過ぎる時
この世界の
あらゆる愛しい在るものたち
一瞬に開ける底無しの永遠に
隔てる意識の壁を超え
互いに交わり結ばれる
*
貴女たちは常に活動し変転し
休むことを知らないという
僕は受け容れ、僕は知らない
ただ自らの感情を意志を思考を
ひたすらに研ぎ澄ます
意識を集中し、そこに何かの影を掴もうと
直観がイマジネーションが、生動する思考の影を追い
何度でも何処までも
ゆっくり、自らの本性の根底へ
*
濃密な青を流し込み
暮れゆく空を
眼差し見つめながら
僕は想う
この夕べに舞う天使たちを
この世界の奥深く躍動する神々を
脈打つ夕べの一瞬に
僕は遠いあこがれの
ふるさとへと溶け入る