シンカ
ひだかたけし
項垂れた様子で
貴女が放つ色彩は
赤 青 灰
項、硬直し
瞑る眼の相貌、
ただ 沈黙
内部へと
折り重ねられた翼、
貴女の名を呼んで
一瞬に開ける光景、
貪り呑み込み羽ばたく
異邦の声が響く
貴女の喉の震え
余りの開閉に
外れそうな顎
拡大し収縮する魂
この冷え切る大地に
跪拝した貴女の
足許で綴られる物語は謎
羽ばたいた翼は降り立ち
改めて冷え切る大地を懐抱する
項垂れた天空、
輝かせる色彩
ひたすらに紫
紫に開かれた瞳、
今 貫かれる閃光に
冷え切る大地、沈黙の世界
開き委ねる わたしに、あなたに、人間に