布のブックカバー
八重もぐら



冬の日差しを背に受けると暖かでした

布のブックカバーはザックリとよい手触りです

賑わう道の際にある私の影の中で

詩集のページを開いてみました

ある詩をゆっくり二度読みました

眩暈のような音の断片が浮かんできました

音楽として聞こえてしまうのが怖くなり

はっとして本を閉じてしまいました

一瞬見えた透き通った時間の粒に

青い空が映っていました



自由詩 布のブックカバー Copyright 八重もぐら 2023-02-22 09:48:50
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