ティトゥス*
ひだかたけし
暗闇に
仄白く輝き
ぽっと浮かぶ
子供の顔の
輪郭を辿る線、
揺らぎ動き
闇に染まり
漆黒に溶ける
ティトゥス、
オマエという
存在の名
無を貫き覚醒し
存在という
永遠への動乱、
繰り返し甦り
瞬間を捉え
時空の次元へ
今 浮かび上がる、
漆黒を鎮め静かに
仄白く輝き
ぽっと浮かぶ
子供の顔の
輪郭を辿る線、
揺らぎ動き
生成に溶け
一点をみつめる眼、
見開かれ鮮明に
ティトゥス、
オマエは作品
であり
作品が生を獲得し
自由へと飛躍する
時空の次元、切り開き
瞬間捉え永遠の意味へと
昇華する
神々の作品、
常に不断に
進化の途上
暗闇に仄白く輝き、
霊性を浮かび上がらせて
*レンブラント『ティトゥス像』より