「胃カメラを飲むようなもの」
ジム・プリマス

倦怠感に抗いながら、洗いものをして、ご飯を炊く
今朝は、炊き立てのご飯と、明太子と
辛子をたっぷり入れて、よく練った納豆にしよう
部屋は相変わらずうすら寒く、何となく切ないので
セラミックヒータを背中に回して当っている

朝食のつもりで食事を済ませると、もう正午だった
コーラが切れたので、車で買いに行って
家に戻ると、まだ腹が減っていたので
だし巻き卵を作ってもう一膳、ご飯を食べた
旨かったけど、少し食べ過ぎた。身体が重い

また紙巻タバコを買ってきてしまった
電子タバコに切り替えようとしてるけど
なかなか決心がつかない、意志薄弱だな
そんなことを思っているうちに、気が付くと
もう午後四時を回っている。時間が経つのが早い

詩作をしながら、カンテレのドラマを
ちょくちょく斜め見しているから
今日は時間が経つのが早いのかも知れない
自分の妄想だったという可能性は大だが
数年前に「時空超越」を経験したことがある

夜に車で移動中に、旧東予市から、西条市の禎瑞へ
そして菊間町へ、そしてまた旧東予市へ、
それぞれ瞬間的に移動した。車で走っている最中にだ
もしかしたら病気で幻覚を見たのかも知れないが
その時に感じた感覚が、自分の中にまだ残っている

自分の中の感覚を、自分では完全に否定、出来ない
だから、あれは本当に起こったことだと思っている
その他にも「超常現象」と呼ぶべき経験を幾度かしたが
そういうことを経験したからといって自分自身が
特別に変わるということは、何もない

例えるなら、ちょうど胃カメラを飲むようなものだ
胃カメラを飲んだからといって、その後で
特別に自分がかわるとか、そういうことはないのと
同じようなものだ。ただその経験を通過したというか
ただ、それを通過した時の感覚だけは自分のなかに残る

色々と昔のことを思い出しながら
ドラマを斜め見したり詩作をしているうちに
気がつくともう午後六時をまわっていて
外はもう暗くなっている。もう夕食の時間だ
今日は豚の生姜焼きと古漬けのキムチにしよう



自由詩 「胃カメラを飲むようなもの」 Copyright ジム・プリマス 2022-12-18 21:46:23
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