しのび足ブルース
soft_machine

ぼく達が 猫にするように
猫もぼく達をアイコンにするとしたら
吹きこぼれそうな世界にも
意外と芯がやわらかい
救いが見つかるかも知れないね

そんな風にしのび
ひと粒のみかん 皮ごとほお張って
こたつの中に消えてしまえる

音符じゃない
湿る足おと
歌詞じゃない
くぐもった冗句
雑餉のお囃子はただ発する
つながり難いもの達が
力ごと枯れ木を焚べ 火を移す
とりかこむ輪
乾いた瞳
獣の姿をした夜が明け
これっきりブルース
ひろい集めたフレーズ 途切れさせない
しのび足で咥え去る

レース越しに
冬の斜光が
かすかな熱を伴って射しこむ

きみだけが そこに音楽を見いだす
けれどその一瞬こそが
ぼく達の祈り



自由詩 しのび足ブルース Copyright soft_machine 2022-12-11 17:43:01
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