まにまに
ひだかたけし

間を 呼吸する
しずかにおちついた心に
間を 見つめる
ただひたすら



魔に取り憑かれ
愛を遊離させた
時代に、
理想は喪失され
肉欲で埋め誤魔化し
それを愛と勘違いし
生活は荒れ果てた

官能の裂開で
物質を肉を突き破る
ことは出来なかった
幻想とリアルの
識別不能な混沌、
カオスの海に溺れた、
のみ


溶けゆくアイスコーヒーの
砕氷、
揺れ動くコンビニ前の
旗、
今日も雲一つない晴天だ

呑まれ呑んで
わたしは私、
あなたは貴女、
意識の間を開き合い
また引き取って
私たちは融合し散開する
私たちは一つになり二人に戻る
互いに魂を開示し交換し合い
別れ離れる、独りと独りに

間を 呼吸する
地に足をつけ落ち着いた心に

落ち葉、舞う
公園に
子供たち、戯れ
わたしは未だ熱持つ肉身を
外界に委ね預ける




間に かえり
間を あいし

世界は今日も展がる、

静かさのうちに律動し
まにまに 寄せては返し、返しては寄せ












自由詩 まにまに Copyright ひだかたけし 2022-10-28 12:14:03
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