マの一瞬〇アラワレる秋
ひだかたけし

曇天に
木葉 舞い落ちる
その 間 を
ママチャリ 忙しく
通り過ぎ

進む時間、
間の一瞬に 秋、現れ澄んで

降り出した雨、濡れる手のひら
手相に無数の皺、走り
老いゆく、自らの肉身を みる




曇天に
落ち葉 かさこそ
その響に
時は 裂け垂直に

眩む、己
顕れる、秋

過ぎ行く、人
歩を、刻み
時間の環は閉じられ
















自由詩 マの一瞬〇アラワレる秋 Copyright ひだかたけし 2022-10-24 11:41:25
notebook Home 戻る