A炎
やまうちあつし

永遠のとなりに住む
たわいない話を
気が向いたときにだけ
永遠は永遠だから
こちらのことなど気にもとめない
回覧板を届けに行っても
ゴミ捨て場で挨拶しても
忘れたような顔をしている
ある時
燃えそうな夕焼け空を眺めていると
隣に座っていたりする
肩が触れそうなくらい
近く
「燃やしてきたよ」
うそぶいて
どこまでも忘れ続ける


自由詩 A炎 Copyright やまうちあつし 2022-09-26 08:01:19
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