流星女王
秋葉竹
エリザベス女王の葬送を報道するニュースで
ス────ッと流星がひとつ流れたのをみた
それまでなんの想い入れもなかったけれど
きっとあの方は正しい嘘も
いっぱいついてこられたんだろうなと
その正しさを星が最後に祝福しているのかなと
ふと想って流星の詩を書いた
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(流れ落ちたのは、葬送の終わりに)
その唇、きっとホントを喋ってない甘く温かいね
抱きしめてよ流星、憎しみのすべてを流してよ
蕩ける背骨、甘めに味つけしたのね今夜のキス
カンタンに「キライよ」って云えるのは、羨ましい
木霊する数多の星の声、夏の終わりの訃報
今尚、引き返せないのは傷んだ日常が血を流すから
幾たびも美しい夜を越えて、ようやく眠れる亡骸
流星、美しい女王の死を優しく悼みス──ッと流れて