のこされたひとは祈りなさい
第2の地球

ひとが死んだ

そして
その後にひとは
死んだひとをまたころしている
もう血も流れないから
ひとはなみだを流せないのか

そうやって

いちど死んだひとのいのちを
にどもさんどもころしている
さんどもよんどもころしている

だれが悪いとか
なにが悪かったとか
そういったことは
しぬときにいっしょにしぬことで
もはやわすれさられるべきことだ

つみをにくんでひとをにくまず
(きのうの夢にでてきたことば)

どんなに悪いといわれるひとでも
どんなにくだらないと思えるものにも
母があり父があり
好きだった食べものや流れたおんがくたちがあり
にじも夕焼けも雨粒もびょうどうにやって来ていた
愛したし 愛された
だから
いのちだ
どんなにえらいとおもわれているものと
どんなに価値があるといわれているものと
ちょうどおなじだけの重さの
いのちだ
量られて与えられたものだ

それはあなたとおなじくらい
ぴったりとくだらない重さだ

(いのちはちきゅうよりおもい? ずっとおもい??)

(そうでなくてもそうなんだ)

いちど死んだひとを
にどもさんどもころす権利は
神様にだってあたえるつもりはない

死んだ人をいきかえして
また
ころして
それがどんなことか
わからないならば

あなたがしんだほうがずっといい
(と
お空に書いてあります)


だれがわるいとか
なにがわるいとか
そういったことを決めるのはしゃかいで

のこされたひとは
ただ
祈りなさいと


未詩・独白 のこされたひとは祈りなさい Copyright 第2の地球 2005-05-05 13:54:35
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