とうめいに すみわたる
ひだかたけし

軽やかに
紡ぐ
内から
沸き上がる
思考の糸は
生まれたての
子供のように
普遍の宇宙を
舞いながら
世界の響きを
掴み取る

沈み込む望みの無さは
苦痛の肉体と共に
忍耐と絶望を背負い
いずれ
普遍の宇宙へと還る

救いはない、報いはない
ただ無垢な魂の深みが
覚醒する意識に
在ることの驚きと神秘を
わたくしの世界への宇宙への
帰属を
束の間に開示する

喜び歌え、歓び踊れ
わたくしという意識の舞台で
遠く伸びていく声の響きに

世界は空無ではない
雷鳴は轟き瞬間を永遠にし
驚きと神秘が共鳴する
鮮明な意識の次元が
あるとき到来するから


軽やかに
紡ぐ
内から
沸き上がる
思考の糸は
生まれたての
子供のように
普遍の宇宙を
舞いながら
世界の響きを
掴み取る

掘り起こせ、在ることの驚きを
突き抜けろ、意識という壁を

わたくしというそんざいが
とうめいに すみわたる











自由詩 とうめいに すみわたる Copyright ひだかたけし 2022-09-02 18:24:45
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