夜が終了するまえに
よるもと
ここではないどこかで夜が終了しました。
子どもは朝を舐めてひとくち辛いといえば、
昼にはボールを蹴ってロケットだロケットだ、と
こぞって夜の空をゆびさしている。
サンドロケット、ぼくらは命を捨てようと、
グラウンドをかかとで削って埋まろうとしました。
その砂のうえを昆虫が歩きます、
葉の影のなかをそろそろと歩きます、
その細い足は生々しくて生きるに値する。
easy easy
波の狭間にゆめがあるのだから、
たゆたうように生きてこうという太陽です。
そこに見え隠れする善意なんて、
ぼくらは欲していましたか?
/ジューン・ブライド。
雨粒と雨粒がながれてひとつになることを、
ぼくらはかつてそう呼びました。
グレーな心境が反射した車の窓に、
ぼくらがみていたのはジューン・ブライド。
/デイ・バイ・デイ、デイ・バイ・デイ、
デイバイデイ・デイバイデイに走り高跳びして、
そんな生活にぼくらはいつか死ぬかもしれなかった。
夜がサービス終了してから死んでくれ、と、
オール・マイ・ラブで世界が飢えていくように、
一点の光ずつ夜は終了していく。
かんじゅ、して、
朝が亡くなったことを書き留めていく。
……
ぼくらは星のうざったい明滅みたいに、
からだの芯から怒らなきゃならない、
ぼくらは夜に高速道路を全力疾走して、
あいしてほしいと叫ばなくちゃならない、
昼が24時間フル稼働するまえに
あいして・あいして・あいして、
ぼくらのことあいして・って。