OPEN THE FLOODGATES
ひだかたけし

渦巻くような痛みのなか
見上げた空はただ
青かった
渦巻くような祈りのなか
見上げた空はただ
無関心だった

夏に
黄昏ゆく世界は
息を呑むほど美しく
わたしという存在が溶解し
ひたすらにただ赦されていく

 突き刺さる光の矢はもう去った
 あとはただ神霊たちの王国が夜を待つ

(私たちの運命は予め決められていた?
私たちの運命は自ら切り拓くもの?
いずれにせよ
退屈な愚痴だけは吐くな!
無感覚にだけは陥るな!)

渦巻くような痛みのなか
見上げた空はただ
無関心だった
渦巻くような祈りのなか
見上げた空はただ
青かった


自由詩 OPEN THE FLOODGATES Copyright ひだかたけし 2022-06-27 20:37:27
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