まだ早い
いとう


「ノーミスの人生なんてつまらない」

という川柳なんだかアフォリズムなんだかわからない
しかし断じて詩ではない
言葉、を
得意になって語る人を
先生、と
呼ぶ身にもなってくれ

教職員の出身大学リストを
ちょっとしたアレで入手して
なんだよ
ほとんど島根大学(偏差値50)じゃんか
そんなのが60とか70へ進もうとしている人間を
教えているのか
教えられているのか
くだんない なんて失望するほど
若い以前のくだらないガキ、
と言うと餓鬼に失礼だよ君。

救いようのないという言葉はこういう時に使う


とある教育実習生が
酸化還元反応の実験前に成績の悪い生徒に質問する
問題提起の後に実験に入り裏付けを取る
つもりがその生徒、正解してしまう
正解するのは別にかまわないが
とある教育実習生としては指導要綱から外れて困るが
直後、ひとりの生徒がこうつぶやいた

「正解するのはまだ早い」

ま、そんなもんだ。


小三の理科の授業で
「地球は球形ではない」と独り訴え馬鹿にされたり
(自転の遠心力によって赤道半径のほうが長いのだ)
中一の社会の授業で
キリストの墓が日本にあると言って馬鹿にされたり
(実際に青森県にあるのだ)
知識を語ることは往々にして関係阻害の要因となると
理解した人間は口を塞ぐ
伝え方を学習せずに
口を塞いですべてを馬鹿にしてまだ早いとつぶやき続ける姿を
省みることもなく

本当に、救いようがないね。かわいそうに。




未詩・独白 まだ早い Copyright いとう 2005-05-03 15:21:58
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