等間隔
キリコ

混ざる草いきれ、煙。 誰かの吐息と、君の吐息。 嗅ぎ分けるには 夏は 向いてない。 空気、尖っていない。
数個目の打ち上げも、 不発。 誰かのため息と 君の、嘲笑い声。 それは 聞き分けた、 聞き分けた。
ざらっとした、
摩擦。 風はないのに 流されていく。 誰かが 引っ張っていく、 薄暗いのを いいことにしている。
抵抗してない、 君が好き。 そういう、とこだね。 そういう、とこだよ。


まわらない 誰も 次にまわそうなんて そこまでは おもっていない、 やりくり、 考えていない、 ぼくたち、うまいこと よこになりながら 
最低限の 配列を 意識しながら 配置した 火種と、 ペットボトル、に にごった水道水と、 女子。


あんまり吸えないし もう食べられないし、まだ一切れとか、あと200mlとか、どうせなら9%とか そんな数値で判断するのに 夏は、 向いていない。
湿度で輪郭がふやけていく。


だから、
想像力だよな。 想像力…。 さきほどの 打ち上げが 時間差で 爆発した。 誰かの嘲笑い声、 君の、声にはならない … !
ざらっとした。摩擦。ざらざらっとしていた。それは 聞こえていたし、物理的な、 摩擦、 、


最低限の 組み合わせを 采配しながら 配置した 女子、 および 適度な距離感 よくわからない(って体の)、 男子。


吐息のようなもの ため息のようなもの 嘲笑い声、それらを、
聞き分けた 聞き分けた。 産毛を撫でたら ざらざらしていた。 俺の後頭部 汗ばんでいた。 抵抗のない、
君が好き。 つるっとした ぬるっとした  君 および、 風、 (それが、好き。 夏の感触、)
、たよりない。 
輪郭は、もうずっと、ぼやけていく。


自由詩 等間隔 Copyright キリコ 2022-06-10 17:03:36
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