残酷な五月に自称詩人は飛び降りる
花形新次
大体連休明けくらいから
増殖してくる
新しい生活に馴染めずに
ウジウジ悩んでいたところ
つかの間のGWによって
一旦心は晴れたものの
「明けない連休はない」の
格言通り、また馴染めない
生活が戻ってきた
自称詩人には困難に
立ち向かうような骨のある
奴はいない
ただひたすら
逃げることを考える
そのひとつとして
自称詩を書いて
イイねを貰う
初めはそれで救われたような気がする
ひょっとしたらあたし
才能があって誰か有名な人の目に止まって
今のこの行き場のない生活から
引き上げて貰えるんじゃないかしら?
ブブー!残念でした、大不正解です
誰もあんたのことなんか考えちゃいないし
第一みんなあんたみたいな奴ばっかりなんだよ
一週間ぐらいで気付いて
消えて行く
そのまま生活に埋もれるもの
もがいた挙げ句京急線特別快速に飛び込むもの
公団住宅から飛び降りるもの
それを毎年繰り返している