落花
秋葉竹
あおいブランコが
艶めかしい金髪みたいな
風の中
閉ざされた午後の公園で
ゆうらりと
ゆうらりと
ゆらされていた
目にみえる
死人に
いのちはあるのだろうか?
ふるえながら
噴水の向こうの世界に
尋ねたのだ
色にたとえるなら
てんしみたいなやさしい吐息をはく
囚われのこころが
金色の髪に見惚れてしまう瞬間だったろう
たそがれを待たずに
花びらを大切に守っていたのに
ゆれうごくブランコのすぐそばで
花は散った
目にみえる
死人に
いのちはあるのだろうか?
もう一度尋ねたわたしの
渇ききった首すじを
艶めかしい風が舐めてゆくのが
すこしだけ
冷たい