ターミナル
あらい

知恵が足りない線路上の進み具合は怖いと云う、

立ち止まってこたえを、
その黄金律、そっと顔を上げる。

地道に取り片づける生理現象は、
泥を固めているのか。
撫で摩る、と刺青の、風のような
ふくらはぎと冷ややかなてのひらで、
犯人は夢日記と続け 改める

その日照りの果ての、骨を折らせる古い上着の、
泣きはらしたあとと、川音を。
汲み上げる雑談と斉唱は濃く、しいんと鳴る。

かつて常温の水、連続して範囲内、
まるで短冊という断髪。

ずいぶんと供えられたジオラマの壁に、立ち塞がる
、いきづかいに(あしが震える)無神経に引き継ぐ
(凝縮されるゆび)頬を染める

温厚な墓穴。
浜伝いに枯れ木がほつれているのを
(戦禍の教室)
憐れみの眼差しは玻璃の序曲と天を仰ぐ、
無責任にも。
爆弾と封筒とトランクとbucketを
引っ張り出したのは
『ちょうど』

引き揚げた花束を、傍らに抱えて。
飛行船と湖面はなないろに染まっている

なにかにつけて。加害者として 終うために


自由詩 ターミナル Copyright あらい 2022-04-22 20:18:50
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