知る
坂本瞳子

それと知らずにいたほうが幸せだった
そんなこと知りたくなかった
そんなこと言って
知りたがりのくせに
行ったり来たりする気持ちの間で
どっちつかずに揺れ動く
世の中には知らなくていいことだって
たっくさんあるけれど
知らなかったふりをするのは
どれほどズルイことだとしても
知らないままでいるほうがいいだなんて
そんなことがあるだろうか
知った上でどうするかは自分次第だけれど
知らなかった場合はなんともしようがない
知ったことを後悔するよりは
知ったあとで涙を流そうと怒りを覚えようと
悲喜こもごもの感情を伴うなにが起きようとも
あなたらしく
あなたなりに
考えて行動すればいいのではないだろうか


自由詩 知る Copyright 坂本瞳子 2022-04-18 22:53:13
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