ラゴス・クールラント連合(一)
朧月夜

そのころ、北の国クールラントでも政変が起こっていた。
国王と王太子が暗殺されたのである。
その首謀者は、誰ともわからなかった。
クールラントでは、国王の孫ジギリスが後継者となった。

しかし、ジギリス・ア・アルヌーは成人にも達していない。
クールラントの実権は、事実上祭祀クーラスに託されたのである。
クールラントでは、祭祀ドルイドが大きな力を握っていた。
祭祀クーラスはジギリスの後見人となったわけである。

祭祀クーラスはほくそ笑んだ。「これでわたしの治世になる」と。
以前に述べた通り、クーラスはラゴスの首都ラディアの出身だった。
そして、ラゴスの国王アウゼル・ローガンテとも密かにつながっていた。

祭祀クーラスはラゴスの国王アウゼルに密使を送った。
いわく、共同してアースランテに対抗しましょう、と。
「これで世界はどうなるのか。見ものだな」祭祀クーラスは囁いた。


自由詩 ラゴス・クールラント連合(一) Copyright 朧月夜 2022-04-04 09:57:09
notebook Home 戻る
この文書は以下の文書グループに登録されています。
クールラントの詩