エレクトロプス・ロピテクス
umineko

送電線の向こう端は
切れ切れの雲で
まだ
見ぬ世界とつながっていた

あの日

エレクトロプス・ロピテクス
火を燃やし
水をせき止め
私たちはつながってゆく

雷鳴の夜
カイトを空へと放つのは
それは
多分危険なことだ

愛と同じで


私は
嵐の中で迎え撃つ

見えないものを信じきるのは
世紀の痴れ者
たぶん ね

私も
見上げた空の先
あなたの
存在に帆をあげて

エレクトロプス・ロピテクス
送電線のその先へ

太古の息吹
好きを 信じて

早鐘の
ような鼓動の音を

あなたに
なんて伝えよう 
 
 
 
 


自由詩 エレクトロプス・ロピテクス Copyright umineko 2005-05-01 17:27:43
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