詩の朗読は額にしわを寄せて
よんじゅう
毎日、息を吐いている、すうこともあるけれど、いまはどこかの延長にあたる場所で、つめたい空をながめていた。あなたに送られたちいさな花がこめかみで目をまわして。だから、寒いと泣きたくなった。
ゆきの縫い目が裂けて破けたような小川で、歩幅の狭い鳥たちが、喉元で押し潰した蛙をまねて、この声は。どうやら前歯に引っ掛かった鶴嘴のようですね(にっこり)
いま、くろい頭巾をかぶってます。しわよせているのがぼくだけ!なんてことがないように。もうずっと辛抱してますよ。ひと夏なんてすごそうものなら、歩くそばから熟れすぎた果実を撒き散らしているような男が、そうです。ぼくです。いっそのこと掌だけのこしてくだけ散りたいっすよほんと。えだって頭巾なんて元をただせば死人の掌だって言うじゃないっすか。え?
誰も住まない住居がある
口癖のようにしきりに思う
扁平足は黙ってろ
そうだそうしようと
誰も帰らない住居があるのだから