ディストピアの情景
八朔 恋
世界中が悲しくなるから
僕の心は弾んで浮かれる
青色の街 人はすべて消えた
消えて 街の家々の見えないところで
横たわったまま涙を流し
ゆらり ゆうらり 死を想い懐かしさを抱き
ほらあの木をご覧よ
僕の心は弾んで指さす
ああイスカリオテだ人類は
だから僕は 悲しめば人が喜ぶと思うんだ
本当は裏切りたくなかった
仲良くしたかった
でも青色の街 冷たい風が吹き抜ける街
花は咲き乱れ 人はどこにも居らず
一羽二羽の小鳥がチュンチュンと
ディストピアのさ 歌すら聴こえる 寒気がするよ