山霊
ヤギ

湖色したアイスクリイムを舐めた舌
彗星の下 差し出し
知覚というよりも受信
送信というよりも狂信


歳を経た自分への遺言状
枯葉竜巻に投げ込む
落ちる
それは朽ちるか


宅配便で送られてきたのはダンボール一杯の霜柱
送り主は肉球
途方にくれていると
ピンポンダッシュを初めて食らった26時


夜の数だけ俯く向日葵は
朝の数だけ東に向かい
星には見えぬ霞となって
拍動と共に流れて散った



自由詩 山霊 Copyright ヤギ 2005-05-01 09:55:15
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